「パサイからオロンガポへはビクトリーライナーで/フィリピンのバス初乗車」の続きになります。
目次
オロンガポのバスターミナル
この日は平日であったため帰宅時間に重なったのでしょうか、それともいつもこうなのでしょうか。
人の多さに圧倒されます。
ターミナル周辺はセブンイレブンをはじめ多くの商店、飲食店の明かり、車やバスのライトの明かりで人々の顔、その日焼けした肌がはっきりとわかります。
と同時に視線も感じます。
この人の多さのせいで、マニラ空港ターミナル2到着時のアノ緊張がよみがえってきます。
ホテルへ向かう
バス車内から滞在予定のホテルの位置を確認できたのと、日本を出発前に地図である程度ターミナルの位置を把握しておいたので、歩いて行けると思っていました。
さっきまでは。
しかし、バスが大通りからこのターミナルへ向かって何回か曲がったので方向がつかみずらく、
そしてバス車内が程よく冷房がかかって快適だったため、今頃になってその暑さを感じ始めたのです。
スーツケースとバッグを背負った色白の私に、止まっているトライシクルから声をかけてくる運転手。
何言ってるのか全く分かりません。タガログ語だと思います。
聞こえないふりをして、より大きな通りを探します。
ジョリビーの看板が目に入ります。
大通りに出れればなんとかなります
バス車内からの景色を思い出しながらスーツケースを引きずります。
歩道は段差が多く、また、それを避けようと車道の端を歩くと砂が溜まっていたりで想うように進みません。
汗が噴き出してきます。
私の横にトライシクルの運転手が「乗るか?」といった顔で近づいてきます。
私はまだ緊張が続いていますし、トライシクルというこの特殊な乗り物に乗る勇気もありません。
「大丈夫」と手で合図します。
10分位歩いたと思います。やっとホテルが視界に入ってきました。
手前で
ホテルに入る前にこの汗を1回拭き取ろうと背負っていたバッグを下に置きます。
ついでに着ている長そでシャツを脱ぎ、下に着ていたTシャツをズボンの外へ出します。先ほどより少しは涼しく感じます。
ホッとして汗を拭いていると私に声をかけてくる人がいます。
とてもかわいい声でゆっくりとした英語です。
「ギブ・ミー・マネー」
タオルを顔から離し、声がした方を見てみると子供が2人、女の子が私に向かってその小さな手を下から伸ばしています。
目を疑いました。
こんな小さな子たちが、
親にやらされているのでしょうか
これはこの子たちの日課なのか、
この子たちは普段ちゃんとご飯を食べているのか、
疑問がわいてきます。フィリピンの現実を見たようです
私は何の迷いもなくポケットに入っている円と混ざった小銭からペソを探します。
驚きと同時にオロンガポに着いて初めて言葉を交わした嬉しさから「ペソあんまりなかったような気がするんだよね~」など、日本語で言っていると、
「アイ・ドント・アンダースタンド」とまたゆっくりとした英語で言われてしまいます。思わず笑ってしまいました。
そして見つかったペソを2人に手渡すと「サンキュー」
この子たちが教わっている英語は、この3つと「ハングリー」ぐらいではないでしょうか。
この時のことは今でもはっきりと覚えています。
その後
この日以降何度もこのような子たち、大人とも遭遇しますが、小銭を渡そうか渡すまいかいつも迷っていました。
最近では私が写真を撮る構えをして、子供たちにポーズをとってもらい何枚か写真を撮った後、小銭を渡しています。
正しいかどうかわかりませんが、私にはこれぐらいしかできません。
*こちらがトライシクルという乗り物です
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